著名人がモラハラを理由に離婚したことで、モラルハラスメントの認識は一気に世間に広がりました。

その後、多くの既婚者が「自分もモラハラを受けている」と自覚するようになり、モラハラの相談件数は爆発的に増えています。

現在では「特定の人にだけ連絡メールを流さない」等の社内モラハラも問題視されています。

そしてここ最近は、妻からのモラハラに苦しめられる「夫の存在」がクローズアップされています。

今回取り上げるテーマは、「モラハラ妻との離婚問題」です。

離婚に際しては多くの事柄が悩みの種となりますが、中でも特に関心の高い「慰謝料」と「親権」を中心に解説していきます。

「モラハラ妻と離婚したい!」考慮すべきポイント


モラハラに耐えかねて離婚を決意した場合、すぐに離婚を実行するのは得策ではありません。

妻の不貞行為(不倫)やDVと比べ、「モラハラ問題」は夫婦喧嘩の延長と捉えられやすいからです。

仲が悪ければ態度も悪くなる、夫婦喧嘩で口が悪くなるのはお互いさま!

そんな結論で片づけられてしまっては、モラハラ被害者の夫は離婚時でさえも立場がありません。

離婚準備で重要なことは、第三者にも「酷いモラハラ妻だ」とわからせる、客観的事実を積み上げておくことです。

■離婚訴訟でモラハラ妻が有利にならないためのポイント
  • 通院履歴や医者の証明書を入手する(鬱や睡眠障害の健康被害があった場合)
  • 妻の酷い暴言を録音データとして残す(日時がわかるように記載する)
  • 妻からの手書きメモやメール等を保存する(日時がわかるように保存する)
  • 場合によっては別居という選択も効果的である

こういった客観的な事実を証拠として突きつければ、「婚姻を継続し難い重大な事由」という離婚理由が認められやすくなります。

なお、精神的に限界がきている場合は、別居をすることで健康状態を取り戻す方法も考えた方が良いとされています。

但し、夫婦が別居した場合は「子供と同居した方の親」に親権が有利に働きますので、この点は要注意です。

後々の親権問題で不利になるのを避けるなら、子供を連れて別の住居に引っ越すことを考える必要があります。

「モラハラ妻との離婚」慰謝料は請求できるか


次に、妻のモラハラ行為に対する慰謝料問題を取り上げます。

慰謝料とは、実際に受けた精神的苦痛に対し、金銭をもって補填する考え方に基づき請求します。

言い換えれば、どんな苦痛を受けてきたかを証明する物的な証拠が必要です。

前述したような、通院記録、症状を証明する書類、モラハラ妻からのメールや暴言の録音テープ等が証拠となります。

モラハラ被害における慰謝料の金額は、受けた苦痛の度合いによって大きく差があります。

数十万円というケースもあれば、3百万円を超えるケースもあるようです。

「モラハラ妻との離婚」夫は子供の親権を取れるか


日本は、幼い子供の親権は圧倒的に母親優位であることで知られています。

離婚率が急速に上がっていても、一人親世帯のほとんどは母子世帯であり、父子世帯はめったに見かけることがありません。

但し先ほど触れたように、別居夫婦が親権争いをした場合「親権は、子供と一緒に暮らしている方の親に優位性がある」とされています。

一緒に暮らしてきた親と今後も暮らす方が、子供の環境変化を少しでも小さくできるからです。

親権とは、子供がどちらの親と暮らした方が幸せかという基準によって判断されます。

従って、夫に対してきつい態度や暴言をする妻であっても、子供にとって良き母親であれば、親権問題は別のものとして捉えられていきます。

ただ、もしも妻が夫に対してだけでなく、ストレスを子供にぶつけたり、子供に対しても酷い言葉を投げつけるようであれば、その点は親権問題の「訴求点」にできます。

なお、子供が満15歳以上の場合は、親権は子供自身の意思が尊重されます。

たとえ子供が15歳に達していなくても、親権争いの裁判(または調停)では、子供の気持ちや意思を確認することはよくあります。

最も小さな子供のケースとしては、4歳の子が両親に対する気持ちを伝えたという例も過去にはあります。

まとめ

  • モラハラで慰謝料を取るには、事実と証拠を提示する必要がある
  • 子供が幼い場合は親権は母親に優位である
  • 子供が15歳以上であれば、親権は本人の意思が尊重される
  • 夫婦別居のケースでは、子供と暮らしている親が親権に有利になることがある

暴言・存在否定・存在無視等、妻からのモラハラが如何に過酷な内容であるかは、テレビ番組等のメディアでも頓に取り上げられています。

しかしながら、表沙汰になっているモラハラ妻の現状は、まだまだ氷山の一角に過ぎません。

男性は家庭内の問題を、女性のように外部に話すことでストレス解消するということがほとんどありません。

また、妻に悩まされていることを恥だと考える人も多く、プライドがあるから我慢してしまう傾向が強いようです。