現在、セックスレスに陥っている夫婦の数は増加傾向にあります。

特にこの傾向は30代後半に顕著であり、割合としては45%を超えています(2014年/日本家族計画協会調べ)。

法的には、正当な理由がない拒否によるセックスレスは、婚姻関係を継続し難い重大な事由として認められることがあります。

しかし、セックスレスが関係に悪影響を及ぼすかどうかは、夫婦によってかなり差があります。

セックスレスが何年続いても、お互い全く気にならない夫婦もたくさんいます。

裁判に踏み切る場合は、セックスレスが如何に夫婦関係を悪化させたかの事実を「客観的にもわかる」よう訴えることが必要となります。

今回は「妻の拒否によるセックスレス」が原因で、離婚を決意した男性のための留意点を解説します。

妻の拒否によるセックスレス問題


日本性科学会では、「1ヵ月間一度も性交渉またはセクシュアルコンタクトがない状態」をセックスレスと定義しています。

では、妻の拒否によって1ヵ月以上セックスレス状態が続いたら、即離婚はできるのでしょうか。

離婚したい意思を相手に伝え、合意さえ取れれば「離婚理由」はどんな内容でも構いません。

気が合わない、価値観にズレを感じる等、特に双方に落ち度がなくても離婚する夫婦はたくさん存在します。

しかしながら、離婚時は「離婚してほしい」という要求以外にも様々な条件が伴うことがあります。

「親権」「財産分与」「慰謝料」等、提示する条件が多くなればなるほど、相手は抵抗するというのが一般的です。

セックスレスを理由とした離婚は認められるのか


まずはじめに、日本における離婚の手段を紹介します。

■離婚の方法は3つある
  • 離婚協議:夫婦の話し合いのみ
  • 離婚調停:調停員・裁判官同席の下、夫婦で話し合う
  • 離婚裁判:家庭裁判所において審判が下される

妻が離婚に抵抗するだろうと予測される場合は、最初から調停に話を持ち込むというのも一つの方法です。

離婚調停は、家庭裁判所に申請を出すと、2~4週間後に裁判所から連絡が来ます。

裁判ばかりでなく調停でも弁護士の力を借りることはできますので、理想的に話を進めたいならば、弁護士に相談するのが一番です。

セックスレスで離婚を成立させるための証拠とは


離婚裁判で決着をつけることになると、夫と妻は徹底的に戦う立場となります。

1年以上セックスレスが続いている場合は、法律上も「夫婦関係が破綻する可能性がある」ことが認められています。

但し、裁判は勝敗を決める場ですので、セックスレスの明確な証拠が必要となります。

■妻からの拒否によるセックスレスの証拠とは
  • 妻からの拒否が明確にわかる録音テープ等の音源
  • セックスレスについて夫が書いた日記
  • セックスレスになる前に書いた日記もあると良い

法定では、妻からの拒否があったことを示す必要があります。

妻がその場で事実を認めれば問題はありませんが、「私は拒否なんてしていない」と抵抗する可能性もあります。

夫側の主張を全面的に認めてしまえば、妻は敗訴に追い込まれますので、事実を認めないことは充分に考えられます。

相手がこちらの主張に対し抵抗を見せたとき、必要不可欠となるのが「動かぬ証拠」の存在です。

しかし、浮気や暴力等とは違って、セックスレスの事実や証拠を実証するのは非常に難しいといわれています。

離婚裁判を考えるのであれば、どのように証拠を集めれば良いかも含めて、早急に弁護士に相談することが必要です。

まとめ

  • 離婚協議(話し合い)で合意が取れれば離婚は成立する
  • 相手が離婚及び離婚条件を受け入れない場合は、調停や裁判での離婚となる
  • セックスレスが1年以上続いていれば、裁判での離婚も可能である
  • 但しセックスレスは事実・証拠を実証するのが難しい案件である

妻が肉体的・精神的に健康でない場合は、セックスレスになる「正当な理由」が認められます。

40代の女性であれば、更年期に差しかかっているという主張をしてくるかも知れません。

他には、家事・育児・仕事に地域活動にと、多忙である年代であれば、裁判上で「夫が家事・子育てに非協力的」ということを争点にしてくる可能性もあります。

様々な可能性を考慮して妻を観察し、弁護士と共にじっくりと計画を練らなければ、勝訴が難しい案件だということを理解しておきましょう。